その文章で復縁したい相手に本当に反省が伝わりますか?

ネットで見つけたとある書き込みが、反省を伝えることについて考える良い材料だったので、ご紹介させていただきます。
まず、以下の文章をお読みください。
夫の実家で出された漆器をレンジでチンしたら、中の漆がベロッとはがれてしまいました
夫の祖父の時代から正月用に大事に使ってきた器なんだと姑から小言をチクチクチク・・・
家の同じような器はレンジが大丈夫だったんだけどね
正月にしか使わない器なんだから、そこまでピリピリしなくてもいいんじゃないかと思います
さて、この文章。
反省をしている人が書く文章でしょうか?
答えは簡単ですよね、まったく反省はしていないでしょう。
どうして反省をしていないと読み手に伝わってしまうのか、考えてみましょう。
相手の意図を理解していない言葉
まず1つ目に言えることは、「夫の祖父の時代から正月用に大事に使ってきた器」との姑からの言葉を小言と評している点です。
これは実際に弊社に破局についてご相談くださる方にも多いのですが、相手からの言葉を正しい意味で受け止めない、意図を理解しない人ことで、反省がまったくできていない方がいらっしゃいます。
例えば深刻な別れ話の最中に「もういいです、さよなら」とのラインが相手から来た挙句連絡先のブロックをされた、との状況で、相手からの「もういいです、さよなら」は別れの言葉です。
ですが、この「もういいです、さよなら」について「言い返すことができないから臍を曲げているんだと思います」と仰る方がいらっしゃいます。
他にも、相手の仕事が忙しいのにそれを理解することなく不安や不満をぶつけ、長文で攻め立てたという状況で、相手から「あなたの不満もわかるけれど、わたしが仕事が忙しいことは以前も伝えていたよね?それを理解してもらえないなら去ります」とのラインが来れば、それは完全に別れの言葉であり、相手は「自分を理解してくれないあなたとは交際を続けていけない」との意図でしょう。
しかしこれについて、「相手の気持ちがわからない」「彼女は僕のことをどう思っているのでしょうか?」と仰る方もいらっしゃいます。
このように、相手からの言葉を正しい意味で受け止めない、意図を理解しない人が実際に多くいらっしゃるのですが、このままに復縁をしよう・状況を改善しようと何かアクションを起こしてうまくいくでしょうか?
うまくいくはずがありません。
何故なら、
①相手からの言葉の意味や意図を理解していないのですから相手の気持ちも理解できません
②相手の気持ちが理解できなければしてしまったことに対して反省も出来ず
③反省も出来ていなければ相手に許す気持ちになってもらえない
からです。
今回の例の「夫の祖父の時代から正月用に大事に使ってきた器」との姑からの言葉を小言と評している点についても、これは小言ではなくその器がどういうものであるかという説明です。
もしかすると元々嫁姑関係が良好ではないからそのような説明すら小言に聞こえるのかもしれませんが、少なくとも小言と思ってしまう反発心がある時点できちんと反省して謝罪をする気持ちはほぼ無いでしょう。
ほんの少しの言葉でも、読む人に反省しているかしていないか?は伝わるのです。
自分の非を薄める言葉
「家の同じような器はレンジが大丈夫だったんだけどね」。
この言葉の意図は、どのようなものでしょうか?
その意図を考えるには、いくつかの言葉を足せば非常にわかりやすくなります。
「家の同じような器はレンジが大丈夫だった”けど夫実家の器は違ったのね。まぁそんなこと教えられなかったし、こうなってしまったことは仕方が無い”んだけどね」。
「正月にしか使わない器なんだから、そこまでピリピリしなくてもいいんじゃないかと思います」については足す必要もありません。
まとめって言ってしまえば、「まぁわたしにも非があるかもしれないけれど、同じような器で平気だったからやっちゃったのはしかたないし、レンジがダメだなんて知らなかったんだから仕方ない。そんなしょっちゅう使うのものじゃないんだからダメになってもよくない?」と本人は言いたいのでしょう。
反省なんて欠片もありませんよね。
間違いを犯すことは誰にでもあることです。
けれどそのときに上記のような「やっちゃったものは仕方ないじゃない」「言わなかった相手が悪い」といった非を薄める言葉を言えばどうなるでしょうか?
言われた相手は怒るよりも飽きれ、これが恋愛であれば「この人とは基本的価値観の共有が出来ないな」と別れる気持ちになるでしょう。
これと似たご相談も実際に多く、例えば「相手に反省して後悔している手紙やラインを送ったけれどうまくいきません」とご相談くださる方の大半は、その内容のどこかに自分の非を薄める言葉を入れてしまっている傾向があります。
それでは上手くいきません。
してしまったことはしてしまったこと、その非は全面に自分にあり、言い訳のしようもない。
そのような態度で臨まなければ、反省の気持ちが読み手=相手に伝わることはありません。
まとめ:じゃあどう書けば反省が伝わるか?
さて、紹介した文章の良くない点を2つ書きましたが、じゃあどう書けば読み手に反省や後悔が伝わるでしょうか?
ちょっとアレンジしてみましょう。
完全にわたしのミスなんだけど、夫の実家で出された漆器をレンジでチンしてしまって、中の漆をベロッと剥がれさせてしまいました
姑から夫の祖父の時代から正月用に大事に使ってきた器なんだと聞かされ、とんでもないことをやってしまったと自覚・・・
自分の不勉強が原因とはいえ、申し訳なさしかありません
今まで大事に使ってきた器なのにこんなことをしちゃって、どうお詫びをすればいいものか・・・
どうでしょう?
この文章であれば、自分がしてしまったことに対して悪いことだと自覚をしているし、反省をしていることも充分に読み手に伝わると思いませんか?
例えば友人が読んだとしても、最初の文章であれば「いやいや、自分がやらかしてるんだからちょっとは反省しなよ」と突っ込まれるでしょうが、後者であれば謝罪の仕方についてのアドバイスが貰えるでしょう。
同じ流れの文章であっても、ほんの少し言葉の選び方を変えることで、読み手にはまったく違う印象を与えることができます。
復縁のお願いを相手に送ることについても同じく、ほんの少し変えるだけで、相手に届く気持ちの質や方向性をガラリと変えることができるのです。
「反省をしています・・・」と仰る復縁相談者様の中には、あまりの文章能力のなさにその気持ちが1ミリも伝わらない文章を復縁の願いとして送ってしまい、破局を決定的にしてしまっている方もいます。
非常にもったいないです。
反省に纏わるブログも多くありますし、弊社では文章の添削なども行っておりますし、正しい反省をするため・伝えるためのアドバイスも行っております。
小さなミスが大きな損失に繋がることもあるので、失敗をして本当は得ることができるはずだった幸せを失う前に、お気軽にお問い合わせください。